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情報的な何かと政治的な何か

ついに日本最大のガス事業者である東京ガスがエネルギー産業の集約化に動き始めた

東京ガスは同社のグループ会社である千葉ガス、筑波学園ガス、美浦ガスの3社を来年2016年5月1日に同社に統合すると発表した。*1

同社では、統合により、ガス料金の低廉化、商材・サービス・保安の共有化によりサービスが向上するとしている。また、同社の資本力などを生かした効率的・効果的な事業展開を目指すという。


東京ガス、千葉ガス・筑波学園ガス・美浦ガスのグループ3社を来年5月に吸収 | 電気・ガス・水道業 - 財経新聞

こうした統合の背景には天然ガス需要の増加が挙げられる。昨年から同社は茨城県においてガス供給インフラの強化を行っている。

東京ガス、茨城で天然ガスインフラを整備・拡充 日立-鹿島幹線建設も検討 | 電気・ガス・水道業 - 財経新聞

2016年のガス小売自由化を前に日本のエネルギー産業は転換期を迎えている。そのため東京ガスといえども、高度に産業化された事業運営を行わなくては生き残ることが難しくなると考えているのだろう。

また1月30日に日本最大の広告代理店である電通からも次のようなニュースが寄せられている。

電通は30日、エネルギー関連のプロフェッショナルメンバーを集めたグループ横断組織、チーム「DEMS(ディームス)」を2月に発足させると発表した。「エネルギー」×「コミュニケーション」に関する専門的な知見・ノウハウを活用し、新規事業における戦略立案から商品開発、チャネル開発から広告コミュニケーションに至るサービスをワンストップで提供していくという。


電通、エネルギー小売り自由化にらみ、グループ横断組織「DEMS」を発足 | サービス - 財経新聞

東京ガスに代表されるインフラ産業は安定的な供給が求められる公企業として高い参入障壁に守られており、ただひたすらに安定的にエネルギー供給を行うことが役務であった。

しかしながら、地球温暖化問題や福島第一原発事故以降の環境意識の高まりから、今後は環境負荷の低い天然ガスや水素などの燃料電池時代が期待されている。

そのような中で東京ガスがもつガス貯蔵のノウハウや高効率ガスコジェネ製品を活かし、市場に受け入られる形で製品化することで、エネルギー産業をさらに高度化することが可能である。

ここ数年の東京ガスの動きは間違いなく2016年以降のガス小売自由化を睨んだものであり、この先も専業企業としての強みを活かすための布石と見ることができる。

*1:[東京ガス−千葉ガス・筑波学園ガス・美浦ガスの統合についてhttp://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20150130-02.html