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ホリエモンが語る「更生できない」刑務所の実態

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今日は日本財団で行われた第6回ブロガーミーティングらしい『ホリエモンが語る刑務所からの”社会復帰”~岡本茂樹×堀江貴文対談~』に参加してきたので、ホリエモンこと堀江貴文氏が伝えたかった(と思われる)内容をご紹介したい。

私自身はプロブロガーでもなんでもないので場違い感が凄かったのだが、ホリエモンもだいぶ体重も増えてきたみたいで健康な生ホリエモンを見ることができたのがなんだか嬉しかった。

矯正プログラムが機能していない日本の刑務所。

堀江:僕のことは良くて、他の受刑者のことが気になる。クスリをやった人はだいたい反省してなくて、食事の時間など受刑者同士でクスリの話をしてる。性犯罪で捕まった人なんかは心の奥底がネジ曲がってる。まだ出所したら繰り返すと思う。

岡本:早期釈放が目標。刑務官の介錯を得たい。人の顔色をうかがう囚人ができる。罰を与える場にはあるが、更正させる場にはなってない。

この件について下記の書籍で岡本教授は次のように論じている。

反省させると犯罪者になります (新潮新書)

反省させると犯罪者になります (新潮新書)

 

『犯罪者に即時に「反省」を求めると、彼らは「世間向けの偽善」ばかりを身に付けてしまう。犯罪者を本当に反省に導くのならば、まずは「被害者の心情を考えさせない」「反省は求めない」「加害者の視点で考えさせる」方が、実はずっと効果的なのである。』 

つまりこれはどういうことなのか?現状の制度では「犯罪者を反省させない制度」になっているということなのだ。「刑務所にはネガティブな気持ちを持って入所している。憎悪、裁判などへの不満だ。彼らは自分がなぜ犯罪を犯したのか、いつまでも向き合わないまま刑期を過ごしていくことになる。」

刑務所は更生させるのではなく問題を起こさないことが目的。

堀江:ちょっとしたことで懲罰になる。大王製紙の元社長の井川さんは居室用のタオルを規定の曜日時間外に洗ったので懲罰を受けた。

岡本:アホらしい規則を言い出したらきりがない。一回懲罰を受けると受刑者は今後は懲罰を受けないようにして、機嫌を取ることで早く刑期を終えるためだけに過ごす。もちろん反省のためにおとなしくしてるわけではないし、人間として言いたいことは言わなくなる。刑務所が考えてる目標と社会が考えてる目標が違う。刑務所の目的は自分の任期中に刑務所内で問題を起こさせないこと。

受刑者から自主的な更生を奪っているのが今の刑務所なのである。刑務官の言うことに従うことで得られる早期出所を目標にする。人の顔色を伺うような抑圧された環境を過ごすことで、外の社会で必要とされる人とのつながりを育むような更生の機会は閉ざされる。

厳罰化は犯罪の抑止にならない。

堀江:厳罰化が進んでる。刑務所に入る人が増えてくる。なんで日本だけ厳罰化が進んでいるのか?EUは加盟の時に死刑を廃止しなくてはならない。危険運転致死傷罪、業務上過失致死罪、自動車運転過失致死罪などなど、犯罪者を増やす方向に進んでる。

岡本:バツを与えることは犯罪の抑止にはならない。これは歴史が証明している。マスコミが原因。被害者サイドに視点を当てる。酒鬼薔薇事件、西鉄バスジャック事件以降の少年犯罪へのへ厳罰化。少年犯罪はすくないから注目される。

 

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

 

 出所後のホリエモンは2年半の刑期を経て色々変わったという噂を聞いていた。実際に聴いてみて確かに言葉の端々にライブドア事件以前は感じられなかった人間の優しさを感じる瞬間もあったが、やっぱりホリエモン節は健在で、事件について検察を批判する場面もあった。

ホリエモンの事件については、完全なホワイトである冤罪とは違ってグレーだ。自分のやり方が敵を作ったことに関しては自分自身も反省しているように思えるが、それは自分の罪を認めたということではない。そこら辺は相変わらずだったので、反省させるのが刑務所だとすればその目的は達成されていないが、本人自身には成長があったようでその点では更正が成功したようにも思えおもしろい。

 

ホリエモンのような経済犯罪や政治犯罪で捕まった人間と殺人や性犯罪、覚せい剤などで捕まる人間とは全く人種が異なる。ホリエモンは受刑者の中には対人コミュニケーション能力が高い人間がいると言っていたが、犯罪を犯罪として認識していないという点ではコミュニケーション能力以前に社会への関心が足りていないのだ。

自分や周囲を深く見つめることは無く、犯罪を犯したことを反省しないのであるから当然再犯率は高くなるし、再犯させないようなシステムも刑務所に無い。つまり、更生させるための刑務所ではなく、社会不適合者を徹底的に社会から疎外するための刑務所であるということができる。

それに輪をかけるようにマスコミ主導の厳罰化や官僚組織内の任期中に問題を起こさせたくないという自己保身的環境が、この問題をさらに根深いものにしている。今回のトークショーでホリエモンが伝えたいことがちゃんと理解できているかは分からないが、この記事で、日本の刑務所における問題点をより多くの人に知ってもらいたいというホリエモンの目的の応援に少しでもなればいいと思う。