being qua being

情報的な何かと政治的な何か

論文の基本−論理的な文章とは?


論理的に考えると言ったときにどのように考えればいいのでしょうか。

今回は大学の入試問題から、大学で求められている論理的な考え方について考えてみたいと思います。

あなたが大きな森の中を歩いて道に迷ったことに気づいたとします。
その時道を見つけ出し、森から抜け出すためにあなたはどのような方法をどのような順序で試みるでしょうか?
それらの方法を可能にする前提条件を含めて、具体的に1200字以内で述べなさい。

神戸大-理系後期 改題

実はこの問題とても簡単そうに見えてどのように回答すれば良いのか分からない人は多いと思われます。

それはなぜかと言うと、具体的な条件の設定が受験者の判断に任せられているからです。

ここまで抽象的な指示しか与えられていない場合、以外と動けない人が多いのです。


例えばあなたが、会社の上司に「明日のプレゼンの件資料まとめといて」と言われたときに、どのくらいの分量で、誰を対象に、何をプレゼンするのかが分からなければ何を作っていいのか分かりません。

まさにそんな状況なのです。



この問題を考えるときに最も必要なのは、前提条件の設定です。

最初のスタート、森で迷子になっている状況を自分で考えて置く必要があります。

だからといって出題者は「森に入るときはGPSを持っているので、それを使って道に戻った」などという解答は期待していません。


確かに文章的には正答なのですが、今回のような問題の場合、質問者の求めている解答ではないことは確かでしょう。

そのような解答からは、あまり考えてない人なのかもの凄く論理的な人なのか判断することが難しいからです。



そうしたら、「俺は論理的な考えが身に付いてるぞ!」とアピールするためにはどうすればいいのでしょうか。

上記の問題だったら、衣類意外何も持っていない状態を仮定するのか、コンパスや地図を持っている状態を仮定するのかでは大きな違いがあります。

さらにいうなら、地図やコンパスの使い方を知らなければ役に立たないでしょう。



それではこの問題を具体的に考えていきたいと思います。

まず道具についてですが、何も使わずに考えることも可能ではあるでしょう。例えば太陽や月、星の位置による方角の確認をすれば大体の方向は知ることができます。

道具を用いたときに、例えばアナログの腕時計を使ってより正確な方角を確認することも可能です。
詳しくはWikipedia方角を参照して下さい。 http://bit.ly/d1sups

この方法を用いる時も『南半球の中緯度地域では逆に北を示す。北・南半球とも高緯度地域や低緯度地域ではこの方法で正確に方角を割り出すのは困難。』という点を知らなければ正しい解答を作り上げることは出来ないですし、採点者に分かるようにこの注意点を書く必要があると思います。



しかし、この解答を作ることはよっぽど色んなことを知っていない限り、難しいと思いませんか?
つまり、この問題を考えるときに天体の動きで方角を知ることができて、さらに、予め道のある方角を知っているということが必要とされるのです。

それに加えてより論理的であるためには、単に『星の位置によって方角を知ることが出来る』というような抽象例では説得力に欠けます。
『冬の日本の本州の山林でということならば、北極星こぐま座のポラリスが最も北を示す星であり、その探し方はうんぬん…』というかなり細かい知識まで必要とされます。

知っていればスラスラと書くことができますし、知らなければ適当に抽象的な解答を書くことしかできないかもしれません。



この問題を見たときに「どこまで前提条件が許されるのか?」とすぐに悩んでしまった人にはこの様な問題を解くのにある意味向いてないと思います。

一番ポイントとなるのは「前提条件を置く」ということです。この前提条件の置き方にその人の考え方が現れるわけで、ここで方位磁針と地図を持っているという前提にしてしまうと言うことは、試合放棄と同じことです。

私でしたら、のこぎりを持っているという前提を置くと思います。(なぜこれにしたのかは調べてみてください)


誰でも少なくとも論理的な文章構成力を鍛えることは可能です。

知識については世の中のすべてのことに驚きと関心を少しでももってみることが大切です。

毎日新聞を読んだり、新書を読んだり、ルーティンとは離れて、普段と違うことをやってみたりするということは考える力を付けるのに大きな意味があると思います。

この問題を1000字から2000字で解答を作るののは並大抵の知識ではできないことが分かると思います。知識というよりある意味、自分の論理に説得力を持たせるためには最低限の知識と論理展開が必要なのです。