being qua being

情報的な何かと政治的な何か

モノを売るというのはどういうことか?

僕はコピペのいい話特集が大好きで毎回読む。
いい話はたくさんあるのだけれど、僕はこの話を読んで久しぶりにだいぶ昔、自分のあったことを思い出した。

101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/10(日) 00:19:29.37 id:vBrVmkmF0
ある日新聞に折り込まれた広告を見ると近所に出来た電気屋さんの開店セールのチラシが入っていた。そのチラシには「開店記念、ホットプレートで作った焼きそばを無料配布」の文字が!焼きそばが大好きだった彼は「タダで焼きそばか食べられるなら!」とワクワクしながら、弟と一緒に電気屋まで出かけました。出かけた彼らが電気屋の近くまで来た時に目にした光景は、客が誰一人としていない閑散とした店頭で、一生懸命呼び込みをしながら、焼きそばを小さなホットプレートで焼きつづける電気店主夫婦・・・

子供の目にもあまりにも寂しい雰囲気だったので「焼きそば下さい」と店の前まで行く勇気が湧かず、弟と一緒に遠巻きに電気屋を見て、そのままそそくさと帰宅したそうです。それから月日は経ち電気屋は無くなってしまったそうです。

http://hamusoku.com/archives/3667552.html

ここからは僕の話。

父の都合で地方に住んでいた時だから、小学4年生の頃だと思うけど、地域の夏祭りで公園の1スペースをタダで貸してくれて、そこでフリーマーケットが出来るという話を聞いた。商売っけがあった?僕はそこで要らないものを売ってお小遣いにしようと思ったんだ。

当日は僕の宝物だったポケモンのフィギュアとかお菓子のおまけとか、ライブとかで皆が振ってる光る棒とかスーパーボールとかそういう小さいおもちゃを並べることにした。その時はどれも僕の宝物だったから「皆もきっと買ってくれるはず!」と妙な自信があった。

当日はプラスティック製のバッグに商品を詰め込んで公園に持っていった。早速品物を並べたんだ。どれも僕には輝いて見えた。だって遊戯王のレアカードもぷよぷよの巨大スーパーボールも僕の宝物だったからね。ブルーシートの上に座って店番をしていた。けれど、何十分経って、見てくれる人はたくさんいても、なに一つ売れなかった。

ふと隣でお店をやってた友達のお店を見ると、彼女は自分で手作ったキャラクターのマスコットを一つ100円で売っていたのだけれどそれがバンバン売れてる売れてる。その隣でスルーされる僕のお店。1時間くらいで隣のお店は売り切れ。僕のお店はひとつも売れない。そんなうちに隣の子はすべての商品を売り切ってしまい、店じまいを始めだした。

それでも売れない僕の店。

あまりにも売れないから、なんで売れないのかという怒りと売れない恥ずかしさがこみ上げてきた。祭りを楽しむ友達を見ても自分が全然楽しくないことにだんだん腹がたってきちゃって、結局我慢できなくなって怒ったように母さんを呼んで店番を任せたんだ。

何十分か経ってひと通り友達と祭りを楽しんでてた僕は店のことなどすっかり忘れていた。ふと店のことを思い出して冷やかしのお客さんみたいに母さんが店番をしているところに様子を見に行ってみたんだ。「なんか売れた?」と聞く僕。笑顔で「売れたよー」と答える母さん。ちょっと悔しくて「へぇー良かったね」とこたえる僕。自分の店を放置したくせにね。

え?じゃあなんで君が座ってたときは全く売れなかったかのかって?

認めたくなかったけど僕の売ってた商品は他の人から見ればどれもガラクタだったんだ。ガラクタの割に強気の価格をつけてだったんだ。僕は大切なポケモンのフィギュアを1つ50円とかで売り出していたけれど、母さんは3つで100円とかにして売ったという。そのときは「そんなに安く売って!」と思ったけどしかたない。かたや目をやるとスーパーボールは僕のつけた値段の半額に変わっていたけど一個も売れてなかった。

僕はこのことを今でもよく覚えている。そしていくつかの教訓を得た。

1,モノは待ってるだけじゃ売れない
2,自分が欲しい物が人にも欲しいとは限らない
3,もっとも手放すことのできるレベルの自分が要らないものは他人も要らない
4,スーパーボールはじゃなくてスーパーボール「掬い」の部分が本当の価値

話は戻ってコピペだけど、電気屋さんは一生懸命お店を盛り上げようとした。チラシも呼び込みもして焼きそば作ってお客さんに着てもらおうとした。それでもお客さんはなかなか来なかった。一般的に人が集まってるお店には人が集まりやすく、人が居ないお店には人は集まらない。それよりも電気屋さんに来る人で焼きそばを欲しいと思う人は少ないだろうから、そもそもこの企画が失敗なのかもしれない。店主は地域に溶け込むために近所の人と親しくなれるようなこういう企画をしたのかもしれない。

よくできたブログなら、「最初は売れませんでしたがこうしたらすごく売れるようになって嬉しかったです。」とか、お客さんに「ありがとう」と言われてやっていてよかったです。とか、電気屋さん夫婦が最後は心温かくなるオチっていうのがあるはずなんだけど、残念ながら僕はそういう風にうまくは書けない。

だからこそ僕はこの話を読んでフリーマーケットのことを思い出して泣けてきた。
モノを売るということはとても大変なことだよ。